
梅雨の時期の必需品
革用防水スプレーの使い方
日本では、6月から7月にかけて、毎年悩まされるのが“梅雨”の存在。
じっとりとした空気、予測不能なにわか雨…。外出先で雨に降られ、大切な革製品が濡れてしまった経験、ありませんか?
この季節、レザーアイテムを守るために絶対に持っておきたいのが、防水スプレーです。
このブログでは「コロニル 1909 防水スプレー」の使い方を中心に、梅雨時期の革製品との付き合い方をご紹介します。
1.
梅雨の革製品は
“雨”と“湿気”が敵
まず、梅雨の時期に革製品が抱えるリスクについてお話しします。
◆ 雨ジミのリスク

革は天然素材ゆえ、水分を吸いやすく、乾いたあとにシミになりやすいという特性があります。
小雨で表面がわずかに濡れた程度でも、放っておくと乾燥ムラができ、白っぽくなったり、輪ジミになってしまうことも。
◆ カビの発生
さらに厄介なのが、湿気によるカビです。
雨で濡れたあとにしっかり乾かさず、風通しの悪い場所に放置してしまうと、革の表面やステッチの隙間にカビが発生することも…。
梅雨時期は“濡れること”よりも“乾かないこと”がリスクになるのです。
濡れてしまったときの
正しい対処法
こすらずに、優しく押さえるのがポイントです。
水気を取ったあとは、風通しの良い日陰で自然乾燥させます。
このとき、直射日光に当てたり、ドライヤーで急激に乾かすのはNG。
革が硬くなったり、縮んだり、色ムラの原因になります。
乾いたあとには、レザー用の保革クリームで栄養と油分を補いましょう。
水分によって革の油分が奪われているため、保湿してあげることで風合いを保てます。
2.
梅雨前に準備しておきたい
防水対策
3.
コロニル1909
防水スプレーとは?

このスプレーの最大の特徴は、高い防水力と通気性の両立。
● フッ化炭素樹脂が水や汚れを弾き、革の繊維をコーティング
● それでいて革の呼吸は妨げず、しなやかさを保ってくれる
「雨から守る」だけでなく、「革を育てる」スプレーでもあります。
4.
コロニル1909の使い方
実際の使い方をステップごとにご紹介します。
準備するもの

◎ コロニル1909 シュプリームプロテクトスプレー
今回ご紹介する革専用の防水スプレー。
雨だけでなく、汚れやホコリからも革を守ってくれる心強いアイテムです。
◎ 革用ブラシ(馬毛ブラシなど)
スプレーをかける前に、革表面のホコリやチリを取り除くために使います。
毛が柔らかくてコシのある馬毛ブラシがおすすめ。
◎ 柔らかい布またはハンカチ
● スプレー後の表面仕上げや乾燥チェックに使う
柔らかくて毛羽立たない布が理想です。
STEP1
ホコリや汚れを落とす
スプレーをかける前に、馬毛ブラシや柔らかい布で革の表面を軽くブラッシングし、ホコリや汚れを落としましょう。
このひと手間で、スプレーの成分が革にしっかり浸透します。
STEP2
全体にムラなく
20〜30cm離してスプレー
スプレーは揮発性が高いため、必ず換気の良い外で使用してください。
直接吸い込まないよう、マスクの着用もおすすめです。
スプレー缶をよく振ったあと、革から20〜30cmほど離して、全体に均一にスプレーします。ベタベタになるほどかける必要はありません。
コツは「軽く2回に分けて」吹きかけること。
1回目で全体にサッと、2〜3分乾かした後、必要に応じて2回目を重ねます
STEP3
しっかり自然乾燥させる
(15〜30分)

スプレー後はしっかりと自然乾燥させてください。
乾く前に触ってしまうとムラになったり、手に成分が付いてしまうので注意。
15〜30分ほど放置するのがベストです。
STEP4
布でやさしく拭き上げる
完成!撥水の効果は?

実際に革に水滴を垂らしてみると、こんなふうに水滴がコロコロと丸く弾いています。
実際にスプレーをしておいた革製品に水を垂らしてみると、水が染み込まずに粒になって弾かれています。
この「弾く」という現象が、
● 革の内部に水分が浸透しない
● 雨ジミや乾燥ムラを防ぐ
● 革の状態を長く美しく保つ
という効果に繋がっていきます。
これでもう、雨に怯えない

防水スプレーの効果は、普段はなかなか目に見えないもの。
でも、雨の日にふと表面に丸く弾かれた水滴を見た瞬間、
「かけておいて本当によかった」と実感できます。
それは、大切な革製品を守ってくれているという小さな安心感。
そして、それを積み重ねていくことが、革と長く付き合うためのいちばんのケアです。
梅雨や秋の長雨の季節こそ、防水スプレーという頼もしい味方と一緒に雨の日でも、革のある暮らしを思いきり楽しみましょう。