文具オタク(店主)の
ジップペンケースの使い方
お気に入りのペンを、守って、コレクションを眺められるようなペンケースを作りたい。
そんな想いから生まれたのが、&Liebeの「ジップペンケース」です。
発売以来たくさんの方にご愛用いただき、レビューでも「持ち歩くたびに気分が上がる」「大切なペンを安心して収納できる」といった声をいただいています。
今回は、店主・清水が実際に使っているジップペンケースの中身を紹介したいと思います。
愛用しているペンや文具を通して、それぞれのカラーが持つ個性や使い方のアイデアをご紹介いたします。
ペンを“守る”ための設計
本題に入る前に、少しだけこのジップペンケースの特徴をお話しさせてください。
見た目はすごくシンプルなんですが、中には“ペンを大切に使う人”のための仕掛けをたくさん詰め込みました。
お気に入りのペンを安心して持ち歩けるように。
&Liebeが一番大切にしたのは「ペンを守ること」でした。
ペンは、ただの筆記具ではなく、思い出や時間をともにしてきた“相棒”のような存在。
だからこそ、傷つけず、長く美しいままで使ってほしい。
そんな想いを込めて、細部にわたって“ペンファーストの設計”に仕上げました。
1本1本優しく包み込む
独立したペンホルダー
ジップペンケースの最大の特徴は、右側に並ぶ3本の独立したペンホルダー。
モンブラン149やカスタムURUSHIのような大型万年筆もすっぽり入るサイズで、1本1本が干渉しないような設計にしています。
大切なペンを守る
「保護フラップ」

持ち運ぶとき、鞄の中でペン同士がわずかに当たることで、小さな傷がついてしまうことがあります。
そうした“わずかなストレス”もなくしたいと思い、保護フラップを採用しました。
やわらかく、しなやかなフラップがペン全体を優しく覆い、摩擦や衝撃を軽減。
このフラップがあることで...
▪️ 閉じた時も、互いのペン同士が
当たらない

▪️取り出す時も、ファスナーに
ガリっと当たらない

ペンを取り出す時もファスナーにガリっと当たらないようにすることで、ペンに優しいペンファーストな設計にしました。
やわらかくしなやかなフラップがペン全体をやさしく覆い、摩擦や衝撃を防いでくれます。
“自由に使う”ための工夫
正直、万年筆って「今はちょっと使いづらいな」と思う瞬間もありますよね。
サッとメモしたい時や、下書きをしたい時なんかはボールペンやシャーペンのほうが便利。
だからこそ、この左側のポケットは“自由に使う”ためのスペースにしました。
細軸ペンや定規、替芯ケース、消しゴム、メモ帳などを気ままに入れて、シーンに合わせて使い分けてもらえたら嬉しいです。
カフェでも出張先でも、これひとつで書く時間を完結できます。
ファスナーを開けるだけで、自分の世界にスッと入れる感覚が心地いいんですよね。
文具オタク(店主)の使い方
それぞれのカラーには、見た目だけでなく「使うシーン」や「雰囲気」にも違いがあります。
ここからは、ブラック・ブラウン・ナチュラルの3色を紹介します。
▪️ブラック
黒色文具が大好きで、思い切って“黒統一”で揃えてみました。
ペン、定規、替芯ケースまで全部ブラックでまとめると、カッコいい!!
中のグレーのスエードが、黒の道具たちをさりげなく引き立ててくれるんですよね。
光の当たり方で少しだけ表情が変わる、その控えめなコントラストもたまりません。
右側には黒軸の万年筆を。
セーラーの長刀研ぎ、モンブラン149、そしてキングプロフィット。
太軸のペンが並ぶ姿って、もうそれだけで気分が上がりますし、存在感がすごいですよね。
左側には黒で統一したシャーペンや定規、消しゴムを。
左側の上のポケットには、LAMYとジェットストリームのボールペン、カヴェコスペシャルのシャーペン。
定規はMIDORIの真鍮×ブラックの15cmを入れています。
素材のトーンを揃えることで、道具同士の統一感が出て、開くたびに気分が上がるんですよね。
下のポケットには、最近毎日使っているカヴェコのクラッチペンシル。
ショート軸なので、縦にすっと収まるんです。
小さな収まりの良さにちょっと感動します。
あと、細長の黒い消しゴム(Pentel Ain SMASH)もスッと入る。
黒の消しゴムって意外と少なくて、LOFTで「Pentel Ain SMASH」の黒を見つけたときは即買いでした。
👆これだけ入ります。
筆記具のかっこよさを引き立てる。
黒のジップペンケースは、まさに“洗練”という言葉が似合う一本です。
▪️ナチュラル
ナチュラルは、革の魅力をいちばん素直に感じられる色。
このやわらかなトーン、やっぱりいいですよね。
右側はパイロットの万年筆で揃えてみました。
カスタム743、845、そしてURUSHI。
実はこのジップペンケース、初期モデルではURUSHIが入らなかったんです…。
万年筆愛好家の方の中には、URUSHIを愛用されている方も多いですよね。
そんな方にも気持ちよく使っていただけたらと思い、サイズを少しずつ調整して改良を重ねました。
今ではURUSHIもしっかり収まるようになり、ようやく理想の形に近づいた気がします。
左側にはロディアのN°11をセット。
思いついたことをサッと書き留めるにはこのサイズがちょうどいいんですよね。
デザインもかわいくて、見た目のアクセントにもなります。
そして何より、ページをちぎるときの「ビリッ」という音が気持ちいい(笑)
透明軸のペンやシルバークリップのペンとも相性抜群で、明るいベージュのスエードがペンの金属感をやわらかく包み込みます。
ちなみに、この写真を撮るときURUSHIを入れたままファスナーを閉めたら……かなりパンパンでした。
URUSHIを入れなければぴったりなんですが、正直この入れ方はあまりおすすめできません(笑)
大切なペンを守るためにも、少しゆとりを持って収納していただくのが安心です。
陽の光の下で見ても、ナチュラルレザーの表情は本当にきれい。
これから飴色に育っていくのが楽しみな一本です。
このナチュラルに収納している文具はこちらです👇
◾ ブラウン
この色は“あたたかみ”と“渋さ”が同居していて、本当にいいバランス。
どんな文具を入れても、不思議としっくり馴染むのがブラウンの魅力です。
右側には、ペリカンM400・M800、そしてモンブラン146を。
この3本の天冠が並ぶ姿、たまらなく好きなんですよね。
キャップのデザインもそれぞれ個性があって、眺めているだけで満たされます。
こんなふうに並べてみると、3本それぞれの個性がより際立ちますよね。
ペリカンのこの縞々、やっぱり好きだなぁ…!
左側は“機能性重視”の布陣にしてみました。
ロットリング、ロメオNo.3、カランダッシュのエクリドール、TWSBIのダイヤモンド、キャップレス万年筆。
書き味もデザインもそれぞれ違うのに、ブラウンの内装がすべてを優しく包み込んでくれる。
(ちなみにサクラクラフトラボも普段はここに入っていますが、撮影のため今日はお出かけ中)
左下のポケットには、Yスタジオの真鍮の芯ケースを。
やっぱりブラウンには真鍮がよく似合うんですよね!
使うほどにくすんでいく、その風合いの変化が、革と同じように“育っていく”のを感じられるのが嬉しいところ。
さらに折りたたみの定規と付箋をセットしています。
ペンだけでなく、小さな道具たちも一緒に持ち歩けるのが、このペンケースの魅力です。
落ち着いたブラウンスエードに、金属の質感と黒軸のペンが絶妙に映える。
ファスナーを開けるたびに、整然と並んだ道具たちの美しさに、思わず見とれてしまいます。
このブラウンに収納している文具はこちらです👇
お気に入りのペンと、
どんな時間を過ごしたいですか?

それぞれのカラーを並べて見比べてみると、
同じジップペンケースでもまったく違う表情を見せてくれます。
ブラックは、静かな存在感と“道具としての美しさ”。
ブラウンは、温もりと渋さが同居する“大人の余裕”。
ナチュラルは、革そのものの息づかいを感じられる“育つ楽しみ”。
どの色も、それぞれの個性があって、どれが一番なんて決められません。
使う人の好みや、持ち歩くペンの顔ぶれで、まったく違う印象に仕上がるのが、このジップペンケースの面白いところです。

ペンを守るために生まれたこのケースですが、気づけば「自分の書く時間」を彩る存在にもなっていました。
出先でファスナーを開けてお気に入りのペンを選ぶ瞬間。
仕事の合間にメモを取る時間。
家で一日の終わりに手帳を開くひととき。
そのどれもが、少しだけ特別に感じられる。
書くという行為を、ほんの少し贅沢にしてくれる。
そんな相棒になれたら嬉しいです。
