万年筆のインクが

出ない時の解決策

万年筆を使っていると、突然インクが出なくなることがあります。


せっかくのお気に入りの万年筆なのに、思うように書けないとストレスが溜まりますよね。


今回は、万年筆のインクが出なくなった時の原因とその解決策について詳しく解説します。

インク切れを確認する

まず、基本的なことですがインクが切れていないか確認しましょう。


特にコンバーターやカートリッジを使用している場合、見た目ではまだ残っているように見えても、実際にはインクが供給されていないことがあります。

解決策

・新しいカートリッジを入れ替える

・コンバーター式の場合はインクを補充する

・ペン先にインクが届いていない場合は、軽く振ったり、インクを吸引し直す

ペン先の乾燥

万年筆をしばらく使っていないと、ペン先やペン芯にインクが固まってしまい、書けなくなることがあります。

解決策

・ぬるま湯でペン先を軽く洗う(インクが詰まっている場合は数時間つけ置きする)


万年筆を水につけた際、ペン先やペン芯に固まったインクが溶け出せば、それほど深刻な状態ではありません。


そのまま少し水につけたままにし、コンバーター式の場合はつまみを回してインクを外に押し出してみましょう。


カートリッジの場合は、カートリッジを軽く回したり、一度抜いて再度装着することで、インクの流れが改善することがあります。


ペン芯にわずかな刺激を与えることで、詰まりが解消されることもあります。


ペン先やペン芯に固まったインクが溶け出すことで、インクの流れがスムーズになり、再び筆記できるようになります。


洗浄後は、ペン先を清潔な布やティッシュで拭き取り、試し書きをしてみましょう。


水につけたことで最初はインクが薄く出ることがありますが、何度か書いているうちに本来の濃さに戻るので、試筆を繰り返してみてください。

インクの詰まり

インクには顔料系と染料系があり、特に顔料系インクは詰まりやすい傾向にあります。


また、長期間使っていなかった場合、インクの乾燥や固着によって流れが悪くなることがあります。

解決策

「2.ペン先の乾燥」と同じく、まずペン先を水につけてみて、自然に溶けだしてくるのを待ちながら、インクを外に出してみましょう。


もしどれだけやっても回らない場合は、一度万年筆を洗浄してみてくだい。


万年筆の洗浄のブログをご覧ください。

「万年筆の洗浄方法」


洗浄してみてもインクが出ない場合は、ペンクリニックや購入先まで相談してみてください。

空気が入っている

コンバーターやカートリッジの中に空気が入ってしまうと、インクがスムーズに流れないことがあります。

解決策

・ペン先を下にして、空気が入っているところを軽く指で叩いてみる
・ペン先を下にして、しばらく放置する

ペン先の向きや角度は正しいか

万年筆のインクがスムーズに出ない原因の一つに、持ち方や筆記角度の問題があります。


万年筆は独特の書き方が求められるため、以下の点を確認してみましょう。

・角度は45度に

万年筆は、ペン先を紙に対して約45度の角度で当てるのが理想的です。


角度が鋭すぎたり、寝かせすぎたりするとインクの流れが悪くなり、書きづらくなることがあります。

・ペン先の向きはハート穴を上に

万年筆のペン先には「ハート穴」と呼ばれる丸い穴があり、この部分が上を向くように持つのが正しい向きです。


逆向きに持ってしまうと、インクが正常に流れず、かすれたりインクが出なくなったりする原因になります。

この向きはダメ

まとめ

万年筆のインクが出ない原因はいくつかあり、それぞれ適した対処法があります。


1.インク切れを確認する

・ 新しいカートリッジを入れ替える

・コンバーター式の場合はインクを補充する

・ペン先にインクが届いていない場合は、軽く振ったり、インクを吸引し直す


2.ペン先の乾燥

・ぬるま湯でペン先を軽く洗う(インクが詰まっている場合は数時間つけ置きする)


3.インクの詰まり
・ぬるま湯でペン先を軽く洗う
・万年筆を洗浄する


4.空気が入っている

・ペン先を下にして、空気が入っているところを軽く指で叩いてみる

・ペン先を下にして、しばらく放置する


5.ペン先の向きや角度は正しいか

・角度は45度に

・ペン先の向きはハート穴を上に

インクが出ないトラブルに遭遇しても、焦らず原因を見極めて冷静に対処すれば、万年筆は再び快適に書けるようになります。


そして、長く愛用するためには日頃のメンテナンスが欠かせません。


大切な万年筆をより長く楽しむために、こまめなケアを心がけてみてください。