万年筆派の僕が、
初めて恋したボールペン。
Romeo No.3
正直に言うと、僕はずっと万年筆派でした。
インクの濃淡、ペン先のしなり、紙の上を滑るあの感触。
“書く”という行為の奥深さを教えてくれたのは、間違いなく万年筆です。
だから、ボールペンに強いこだわりはありませんでした。
「メモ用」「サイン用」くらいの感覚で、正直どれを使っても同じだと思っていたんですよね。
そんな僕の考えを覆したのが、このロメオNo.3との出会いです。
ある日、Instagramでフォロワーさんに聞いてみたことがあります。
「お気に入りのボールペンを教えてください」
そこで、返ってきた答えの中で、圧倒的に多かった名前が——
ロメオNo.3。
“そんなにすごいの?”と思いながら、気になって仕方がなくなり、その夜にはもうポチっていました。
文具好きあるあるですよね(笑)
気になったら最後で、ロメオNo.3もまさにそのパターンでした。
「届くのが楽しみでたまらない」
そんな気持ちになったのは久しぶりでした。
ロメオNo.3とは
ロメオは、銀座・伊東屋が展開するオリジナルブランド。

東京に行くと、つい立ち寄ってしまうのが伊東屋さん。
世界中の文具ファンにとって“聖地”のような場所です。
1階から最上階まで、どのフロアにも心をくすぐる文具が並び、階段を上るたびに胸が高鳴る。
そんな伊東屋さんのショーケースに並ぶロメオのペンたちは、まるでジュエリーのような存在感を放っています。

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店員さんに確認して、写真を撮らせてもらったもの。
はぁ〜全部連れて帰りたい。
僕は地方に住んでいるので、
「東京の人は、こんな場所にいつでも行けるのか…」と、
ちょっと羨ましくなります(笑)
それでも、あのガラス越しに並ぶロメオのペンを眺めていると、文具好きとしての血が騒ぎますね。
はぁ〜、伊東屋行きてぇぇ!!
Romeoのデザイン
マーブル模様の美しさ
最初にロメオNo.3を手にしたとき、
思わず「うわ…きれい」と声が出ました。
イタリアンレジンのボディに浮かぶマーブル模様。
この光沢と深みは、写真では伝わりきらないかもしれませんが、
手の中で角度を変えるたびに、光が柔らかく反射して、まるで大理石のかけらを握っているような感覚になります。
“書く道具”というより、
“眺めていたくなる道具”です。
僕が選んだのは、限定色のグレー。
落ち着いたトーンの中にほんの少し透明感があって、まるで曇り空に光が差し込む瞬間のような美しさがあります。
光の角度によって表情が変わり、深いチャコールグレーの中に、白い筋がゆらめくように浮かび上がる。
このマーブル模様は、同じものがひとつとしてありません。
どんな柄が届くかは、いわば“ガチャ”。
でもそれが楽しくて、箱を開けた瞬間、「これが僕のロメオか」と思えるんですよね。
天冠に込められた遊び心
そして、もうひとつ惹かれたのが天冠の仕組み。
ロメオNo.3の天冠は、時計のリューズをモチーフにしています。
くるっと回すと芯がスッと出てくる。
たったそれだけなのに、この「カチッ」とした感触が妙に気持ちいいです。
精密な機械を操作しているような感覚です。
書き出す前のほんの数秒が、小さな“儀式”みたいに感じる瞬間があります。
ペンを持つ楽しみは、こういう細かいところにもあるんですよね。
見た目の美しさだけじゃなく、触れたときの心地よさ、動かしたときの感触まで計算されている。
そういう部分にも“デザインの遊び心”を感じます。
“紙の上を滑る”という衝撃
早速書いてみたとき、思わず声が出ました。
「……なにこれ?!」
ロメオNo.3の書き心地は、それまでのボールペンのイメージを一瞬で覆すものでした。
ペン先が紙に触れた瞬間、スッと走り出す。
まるで氷の上をスケート靴が滑っていくような、軽やかさと滑らかさ。
それでいて、ただ軽いだけじゃない。
ちゃんとインクが紙に“乗る”感覚があるんですよね。
いままでボールペンは“便利な筆記具”くらいに思っていたんですが、ロメオNo.3を使ってから、その考えがガラッと変わりました。
この一本をきっかけに、
「ボールペンにも、こんなに奥深い世界があるんだ」と気づかされたんです。
……そして案の定、そこからボールペンも集め出しました(笑)
サクラクラフトラボ、LAMY、ジェットストリーム プライム、カランダッシュのエクリドール…。
まだもうちょっとあるけど、現在、とある商品の撮影のため、他のボールペン達はお出かけ中です。
気づけば、ペンケースの中がだんだんボールペンで埋まっていく。
“ボールペンも沼なんだなぁ”と、実感しました。
書く時間が変わる一本
ロメオNo.3を使い始めてから、“書く時間の質”が明らかに変わりました。
万年筆とは違って、キャップを外す手間もいらず、思い立った瞬間にサッと書ける。
それがボールペンのいいところですよね。
それでいて、書き心地は抜群。
手帳を書く時間、アイデアをメモする時間、どんな場面でも、このペンを手に取ると不思議と気持ちが整います。
インクの流れがスムーズだから、思考が止まらないくて、また次のページを書きたくなるんですよね。
ペンケースの中の主役に
どんなペンケースに入れても、ロメオNo.3はすぐにわかります。
艶のあるマーブル模様が光を受けて、他のペンとは一線を画す。
万年筆と並んでいても埋もれず、むしろその隣で静かに存在感を放っている。
外出先でメモを取るとき、このペンを取り出す瞬間にワクワクするんですよね。
“お気に入りの道具を使う”って、こんなにも気持ちを豊かにしてくれるものなんだなと感じます。
“書くことを愛する人”へ
ロメオNo.3は、ただの高級ボールペンじゃありません。
“書くことが好きな人”のための一本だと思います。
派手さはないけれど、静かに品がある。
実用的だけど、使うたびに気分が上がる。
そして、時間を重ねるほどに不思議と愛着が増していく。
文具好きの方なら、この感覚はきっとわかると思います。
ペン先が紙の上を滑るたびに、
「書くって、やっぱりいいな」って、自然に思える。
それがロメオNo.3の、いちばんの魅力であり、魔法です。
まとめ
ロメオNo.3は、僕にとって“ボールペンの概念を変えた一本”でした。
あの滑らかな書き心地と、美しいマーブル模様。
そして、手にした瞬間にふっと高揚するあの感覚。
ずっと万年筆ばかり使ってきた僕ですが、
このペンを握ったとき、素直に「なんだか、すごくいいな」と感じました。
ボールペンって“手軽に書ける”ことが魅力だけど、
ロメオNo.3にはそこに“書く喜び”までちゃんとある。
「ボールペンも悪くないな」じゃなくて、
「ボールペンって、こんなに気持ちいいのか」
気づけばそう思っていました。
書くことが好きな人に、ぜひ一度触れてみてほしいです。
ロメオについては、こちらの伊東屋さんのHPで。